かけがえのない日本の原風景 棚田

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石田克郎さん石田克郎さん

居住地:神戸市
フィルード:篠山市川阪地区

「棚田休耕田蕎麦を作ろう会」の代表石田さんは、6年前に兵庫県が主催する棚田保全ボランティアプログラム「棚田交流人」に参加。その活動で出会った篠山市川阪地区の棚田に惚れ込み、知人らとともに、休耕田でそばをつくる活動を開始した。 自宅から自家用車で約2時間。毎月1・2回現地に通っては、そばの栽培やそば打ち、更には地域住民との交流を行っている。

蕎麦の花「棚田ボランティアに参加したら、田植えから収穫まで一年を通じて参加できると思っていたが、実際は3・4回だけ。そこで、もっと関わりたいと地元の人達に話すと、稲作は手間がかかるから難しいと言われた。ならば、そばはどうかと提案した。種まきから収穫まで3ヶ月ほどだし、雑草にも強く比較的手間もかからないので月一回程度の活動でもなんとかなるかな、と。
それになにより、収穫した後でそば打ちして食べるという楽しみもありますからね。」

地元にはそばの栽培経験者がいなかったので、地主の山崎さんと二人三脚で試行錯誤を続けてきた。初年度は毎月1回のペースで通ったが、そばの収穫のタイミングを逃してしまったため、二年目からは月2回に増やした。

石田克郎さん「この活動を始めてから三年。雨が降っても、雪が降っても、ずっと皆勤です。誰も来なかったら、たった一人でもやるという覚悟がないとできない。初年度は趣味のカメラを片手に写真の撮影がてら、ひとりでよく行った。 このあたり景色はとてもきれいでね。この棚田に出会う前にもいろいろな棚田を見たけど、ここにはとてもかなわない。多紀連山を背景にY字型に伸びる谷あいの棚田。なんとかこの景色と棚田を守っていきたい。」

今年で4年目。毎月開催される「蕎麦の会」には、伊丹や神戸、加古川などから毎回20〜30人の参加者が訪れる。11月にはそばの収穫、12月には脱穀・精製とそば打ち。3月にも雪見とそば打ちを行った。

「医者や料理人、会社員など職業や年齢もさまざま。紹介だけでなくホームページを見てくる人などもいるみたいです。会社勤めだけしていたら絶対知り合うことのなかったような人たちと知り合えるのも、魅力ですね。」

蕎麦の会活動風景蕎麦の会活動風景蕎麦の会活動風景

良くも悪くも農村には、旧来の濃い人間関係が残っている。農村に入って活動を行おうと思えば、地域の方々とのつきあいはとても重要なファクターになる。

「農村地域では、都会以上に地元の方々とのつきあいはとても重要。私の場合は、気がついたり、わからないことがあったら、どんどん地元の人に聞いた。こっちが積極的にならないと。川の掃除や村祭への参加ももちろん欠かせません。」

篠山市川阪地区も例にもれず過疎と高齢化の波が押し寄せてきている。25・6世帯ある地区を歩いていても、若者の姿はほとんど見受けられない。

「3・4年前に村の祭を復活した。すると、街に出ていた子どもさんやお孫さんたちが、祭の日にがさっと戻ってきた。祭の時にね、子どもさんたちと話をしたり、お孫さんたちに川遊びを教えたりしたんだけど、それはいきいきと楽しそうにしていましたよ。でも、翌年から次第に減少し、今年はほとんど戻ってこなかった。 でも、本当は、これらの世代にこそ、田舎に来てもらいたい。私たちはその中継ぎの世代なんです。」

川阪地区の棚田風景先人たちによって切り開かれ、脈々と受け継がれてきた棚田。明治時代、日本を訪れた西欧人たちが、緑のビロードのようと感動した風景は、時代の流れの中でいま失われつつある。かけがえのない日本の原風景が失われていくことに、石田さんは危機感を募らせる。

「休耕田となっている棚田はまだまだ結構たくさんあって、うちの棚田も手伝ってほしいと頼まれることも多い。このような期待に応えるためにも、地元の方々と協力しあって、無理しない範囲で活動を続けていきたいですね。 何かしたいけど、何をしたらいいか迷ってる人。ぜひ勇気を出してまずは行動してみましょう。ここは、景色はいいし、いい汗をかけるし、おいしいそばも食べられる。 でも、決まった仕事があるわけじゃない。参加者はみんな各自で仕事を見つけて自分でするスタイルです。自分なりに棚田での1日を楽しんで欲しい。そばを食べたいだけでも、美しい景色を見るだけでもいいので、ぜひ飛び込んできてください。 きっと、いままでの生活では見つからなかった何かが見つかるはずですよ。」

(2004年取材内容)

石田さんより

現在、棚田ボランティアを大募集中!フィールドは篠山市川阪地区(棚田休耕田蕎麦を作ろう会 入会金2,000円 年会費2,000円 参加当日会費300円)。活動の様子はこちらのホームページで見ることもできます。
興味がある方は、まずメールをください。おたよりどうぞ >>>

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